弁護士になるにはどうすればいい?勉強内容や試験について解説!

弁護士とは人々の争いを解決させ、社会正義を実現する仕事です。法律の世界への魅力に惹かれ、正義の実現や社会の法的な課題に貢献したいと思っている方にとって、弁護士は魅力的な選択肢です。そんな弁護士になるには、具体的にどうすればいいのでしょうか。この記事では弁護士の道を歩むための基本的なステップや、必要な勉強・試験内容について解説します。

弁護士になるにはどうすればいい?

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弁護士になるにはいくつかの段階を経る必要があります。第一に、司法試験の受験資格を得なければなりません。司法試験の受験資格を得る方法は2つあり、法科大学院を卒業するか、司法試験予備試験に合格する必要があります。司法試験の受験資格を得て試験に合格したら、司法修習という研修のようなものを受けます。この司法修習が終わると、晴れて弁護士として活動できるようになります。以下では、弁護士になるまでの流れをさらに詳しく説明します。

弁護士になるまでの流れ1.司法試験の受験資格を得る

弁護士になるためにはまず、司法試験の受験資格を得る必要があります。司法試験の受験資格を得るためには、法科大学院を卒業するか、司法試験予備試験に合格する必要があります。ここからは法科大学院と司法試験予備試験について解説します。法科大学院とは、法律を専門に扱う法曹(弁護士・検察官・裁判官)を目指す人々に向けて、専門的な法学知識や実務能力に関する教育を行う大学院です。大学院であるため、入学するには大学を卒業していることと、入学試験に合格する必要があります。

しかし受験や入学は法学を学んだ経験がない人でも可能です。法科大学院での学習期間は、法学の学習経験の有無によって異なります。未修者は3年コース、法学既修者は2年コースとなります。学習内容は法学の基礎から応用まで幅広くカバーされており、一般的な法律の科目から実務的なスキルを磨く科目まで、さまざまな科目があります。次に、司法試験の受験資格を得るためのもうひとつの方法である、司法試験予備試験について説明します。予備試験とは、法学に関する基礎応用知識があるかを見極めるための試験です。法科大学院修了者と同じ程度の法律の知識があるかを判定されます。予備試験の受験資格は特になく、誰でも試験を受けられます。予備試験の合格率は3%から4%ほどで、難関だと思われがちです。しかし得点率はそれほど高くなく、6割強の得点を取れば合格できます。合格率が低いのは全員が本気の受験生ではないためであり、しっかりと勉強すれば合格は可能です。

予備試験の具体的な試験内容は、短答式試験(7月)・論文式試験(9月)・口述試験(1月)があります。ひとつめの試験に合格をすることで、次の試験を受験できるようになり、最後の口述試験に合格すると、翌年から司法試験を受験でができるようになります。このように、司法試験の受験資格を得るための方法には、法科大学院と予備試験の2つがあります。2つの方法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。法学についての知識を専門家にしっかりと教えてほしい人は法科大学院を、お金と時間をなるべくかけずに司法試験に合格したい人は予備試験をおすすめします。

弁護士になるまでの流れ2.司法試験に合格する

司法試験の受験資格を得たら、司法試験を受けて合格を目指しましょう。司法試験とは、法曹になるための国家試験です。法曹に必要な知識や能力が備わっているかどうかを判定します。司法試験には受験回数に制限があり、5年間で5回までの受験が可能です。司法試験の試験期間は4日間にわたり、試験内容は短答式試験(マークシート)と論文式試験の2種類になっています。短答式試験の科目は、3科目(憲法・民法・刑法)から構成されています。論文式試験は8科目から構成されており、法律基本7科目と選択科目の中の1科目(倒産法・租税法・経済法・知的財産法・労働法・環境法・国際関係法)が含まれます。司法試験は難易度が高いと思われがちです。

しかし合格率は30%から40%程度の水準があり、予備試験の合格率の4%と比べると高い数値となっています。司法試験が難しいと言われている理由には、受験資格を得るのが大変なこと・試験科目や範囲が多いこと・試験形式に論文式試験があること、などが挙げられます。司法試験の受験資格を得るためには大学を卒業した後も勉強を続けねばならず、受験資格を得るためだけでも数年の期間がかかります。また司法試験に合格するためには、覚えなければならないことがたくさんあります。さらに論文式試験では時間との勝負になるため、知識だけでなく分析力・論理力・文章力も必要になります。合格に必要な勉強量の多さや受験までの道のりの長さが、司法試験は難しいと言われる理由です。

弁護士になるまでの流れ3.司法修習を受ける

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司法試験に合格したら最後に、司法修習を受けましょう。司法修習とは、司法試験に合格した法曹資格取得者に、法律実務に関する知識や実技を学んでもらうための法曹教育制度です。司法修習の期間は1年間です。導入修習・分野別実務修習・選択型実務修習・集合修習を経て、司法修習生考試(二回試験)に合格すると、弁護士・検事・裁判官になる資格が得られます。

二回試験の科目は、民事弁護・刑事弁護・民事裁判・刑事裁判・検察の5つです。1日1科目を5日間行います。二回試験の合格率は99%と高い水準にあります。しかしこれは試験が簡単な訳ではなく、受験者が皆必死で勉強した結果です。二回試験に合格できないと内定が取り消され、法曹採用されるのが1年先延ばしになります。その危機感に煽られ必死に勉強するため、合格率が高くなっています。

司法試験・二回試験に落ちてしまったらどうする?

司法試験や二回試験に落ちてしまっても、再度試験を受けて弁護士を目指せます。司法試験には受験回数の制限があり、法科大学院修了後あるいは予備試験合格後の5年間に5回まで受験が可能です。しかし5回受けて全て不合格だったら、もう2度と司法試験を受けられない訳ではありません。もう1度法科大学院を出るか予備試験に合格すれば、再び司法試験を受験できます。また司法修習の最後に行われる二回試験で不合格だった場合でも、弁護士を諦める必要はまだありません。二回試験は1年に1回行われ、1度落ちても翌年また試験を受けられます。また、二回試験の受験回数の制限は3年で3回までです。

弁護士になるためにはどのくらい勉強する必要がある?

弁護士になるために必要な勉強時間は、6,000時間から9,000時間です。月日に換算すると、単純計算でも1年はかかります。弁護士になるためには法科大学院を卒業するか予備試験を突破し、司法試験に合格して司法修習を修了する必要があります。法科大学院の場合、既修者コースは2,000時間程度、未修者コースは3,000時間程度の勉強が必要です。一方で予備試験を受ける場合は、約5,000時間の勉強が必要になります。

またその後の司法試験のためには約2,000時間、さらに司法修習でも約2,000時間の勉強が必要です。よって、法科大学院の既修者コースから弁護士になる場合は6,000時間、未修者コースから弁護士になる場合は7,000時間、予備試験から弁護士になる場合は9,000時間程度の勉強をしなくてはなりません。

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